今週の解答
[ニュースに関する問題]
長らくささやかれていた健康不安説を否定し続けていた現役アメリカ大統領が危篤状態となりました。そのとき、日経平均株価はどのように推移することが予想されますか?
(2)いったん上がってから下がる
投資運用はリターンを求めて資金を提供することですから、不確実性が高まることを嫌います。すなわち、明日はどうなるかと分からないところに大事な資金を出す人は少ないのです。アメリカ大統領の容態の急変は投資対象としてのアメリカの不確実性を高めます。アメリカ株は売られると考えていいでしょう。また、世界の金融市場はお互いに影響しあっており、特に大きなアメリカの存在感や密接な日米関係を鑑みれば、日本株も売られると考えるのが自然です。予想されるドル安円高も日本株の悪材料です。
しかし、健康不安説は、ある意味、はっきりとした病気よりも不確実性が高いのです。相場は不確実性を嫌って、いくら否定しても病気を、あるいは死亡までを織り込んでいきます。そして、実際に危篤が判明したときには、いったんの買い戻しが入ることになるのです。
見事正解だったあなたは・・・
油断は禁物、ほかのカテゴリの問題にも挑戦してさらにセンスを磨く努力を怠らないようにしましょう。
書籍
プロフィール
- 【監修】矢口新(やぐち・あらた)
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1954年和歌山県新宮市生まれ。早稲田大学中退、豪州メルボルン大学卒業。野村證券(東京、ニューヨーク、ロンドン)、ソロモン、UBSなどで為替、債券のディーラー、機関投資家セールスとして活躍。著書『生き残りのディーリング決定版』は、現役ディーラーの“座右の書”として、高い評価を得ている。現在は会社社長兼ファンド・マネージャーとして、資本金を株式市場などで運用。主著に『実践・生き残りのディーリング』『なぜ株価は値上がるのか?』など。新著『テクニカル指標の成績表』は2009年11月11日発売。
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