08年11月20日(木)のトップニュース
財政資金2.3兆円を投入、上海の内需拡大策[経済](NNA.ASIA)

上海市政府は17日、同市の内需拡大政策として、2010年までに財政資金1,600億元(約2兆2,570億円)を投入する計画を発表した。これに伴う社会全体での投資額は1兆1,000億元に達すると予測されている。主にインフラ建設、環境分野への投資になる。

同市政府は先に、安定した経済成長を促す経済支援策8項目を発表したばかり。今回は具体的な投資額が明らかになった形だ。

政府系の建設大手・上海城市建設投資開発総公司は支援策の公表を受け、すでに同社の今後5年間の投資事業計画を発表。12年までに鉄道・空港・道路などの基礎インフラに900億元超を、ゴミや排水処理施設などの環境分野に450億元の計1,350億元をそれぞれ投じる計画を明らかにした。

同市は世界的な金融危機が同市の経済に過度の悪影響を与えるとの懸念から、今回の大規模な財政資金の投入に踏み切った。当局主導で経済をけん引しての活性化を狙う。18日付労働報が伝えた。

木下コメント

右を見ても左を見ても暗くなるニュースばかり。しかし、中国が発表した57兆円規模にのぼる対策はこれから時間をかけて効果が出てくることになるだろう。

この発表が、各地域で次々と具体的になっている。結果、株式市場も底堅さを発揮し始めているとみていいだろう。19日の中国株式市場で上海株式相場は急反発、上海総合指数の終値は前日比115.044ポイント(6.04%)高の2017.474と、節目の2000を2日ぶりに回復した。

18日付の上海株式市場が、前日比6.31%安の1902.43ポイントで引けたことを考えると、その下落分を戻した格好になり下値が限定的になってきている。

振り返れば昨年2月の上海総合株価指数の急落こそが、現在の世界同時株安を引き起こす予兆だった。今回は逆に上海株の上昇が、世界同時株安を止める効果を発揮するか、注目したい。

その他のニュース
木下氏のコメントをメルマガで読みたい方はこちら

≪特集≫木下氏の中国訪問記

北京五輪目前、でも現地は意外としらけムード?中国訪問記(1)

北京五輪開催前から、「中国はバブルだった」「中国にもう投資魅力はない」といった声が聞かれるのもご存知の通りです。果たして、中国にはもう投資魅力はないのでしょうか?

私は、“机上”ではなく、現地の声に触れることで、その答えを導き出したいと考えています。そこで、7月4日から9日まで、実際に中国を訪問し、その特別リポートを今回と次回の2回にわたりご紹介したいと思います…

詳しくはこちら
本当の株価上昇は北京五輪の“後”に来る?〜中国訪問特別記(2)

今回は、中国の経済成長の中心の担っているといっても過言ではない上海です。上海は1978年の改革開放政策をきっかけに大きく成長し、今では中国最大の経済都市となりました。中国経済、そして中国株を追う上で注目せざるを得ない場所といえるでしょう。

ではさっそく、その上海の様子を、私が撮影した写真とともにお伝えします

詳しくはこちら

さらに詳しく!木下氏の株式投資情報

木下晃伸をファンドマネジャーに雇いませんか?【ゴールドリポート】

10年近くのファンドマネジャー経験を持ち、国内上場企業を1,000社以上訪問取材してきた木下晃伸が、ファンドマネジャーとしての頭の中と行動を全開示。さらに、構成する銘柄、ポジション調整歴、その理由を全開示いたします。モーニングスター優秀ファンド賞3年連続受賞の投資ノウハウがあなたのものに。ゴールドリポートは、日本株ポートフォリオに特化したリポート。ポジション調整ウハウにご注目ください。

詳しくはこちら
なぜ、この会社の株を買いたいのか?〜年率20%を確実にめざす投資手法を公開〜

ビジネス誌・マネー誌・テレビに登場するアナリスト、木下晃伸(きのした・てるのぶ)が責任編集のメールマガジン。年率20%を確実にめざすためには、銘柄選択を見誤るわけにはいきません。日々上場企業を訪問取材している木下晃伸が、投資に値する会社を詳細に分析、週1回お届けします。

詳しくはこちら